ひっかきキズ

ひっかきキズは、引っ掻いた跡のような細い線状のキズで、車が走行中に飛び石が当たったり、草木と接触することで生じることが多いです。また、洗車時にも注意が必要です。ボディ表面に残っている砂やホコリが拭き取られる際にこすれてキズができる場合があります。さらに、ドアの取手付近では、ドアの開閉時に鍵が当たることで多数の細かいキズがつくことがよくあります。

こすりキズ

こすりキズは、車がガードレールや塀、縁石などにこすれてしまった場合にできるキズです。例えば、狭い道を通る際に車体がガードレールに接触したり、駐車する際に縁石にこすってしまったりすることがあります。これらのキズは深さや面積が異なるため、修理方法や費用も様々です。

ヘコミキズ

ヘコミキズは、車のボディに何かが衝突することで生じるキズです。例えば、駐車中に隣の車のドアが強風などで勢いよく開き、自車にぶつかることがあります。また、柱や塀に車をぶつけてしまった場合や、自然現象によるもの、例えば雪や雹が原因でルーフやボンネットにヘコミができることもあります。

車のボディの中で特にキズがつきやすい部位としては、ドア、フレーム、バンパー、エアロパーツ、そしてボンネットが挙げられます。ドアは開け閉めの際に障害物にぶつかりやすく、隣の車のドアがぶつかることも多いため、キズがつきやすい部分です。フレーム、バンパー、エアロパーツは、車をこすることが多い部分で、特に駐車場や狭い道での接触が多いです。ボンネットは、走行中に飛び石が当たることで知らないうちにキズがついていることがあります。

これらのキズは見た目を損ねるだけでなく、放置するとサビや腐食の原因となり、車の寿命を縮めるおそれがあります。そのため、キズを見つけたら早めの対策が重要です。キズの種類や深さに応じて適切な修理方法を選び、車の美観と機能を保つことが大切です。

なぜ車のキズを放置してはいけないのか？

車のボディは、塗装によってサビから守られています。しかし、こすりキズがつくとこの塗装が剥がれ、中の鉄がむき出しになってしまうことがあるのです。雨やホコリなどが染み込み、放置するとサビが発生し、どんどん広がっていきます。

こすりキズを放置するとどうなるの？

• 見た目が悪くなる：キズからサビが広がり、車の見た目が悪くなる
• 車の寿命が縮む：サビは車のボディを腐食させ、車の寿命を縮める原因に
• 修理費用が高くなる：傷が小さいうちに修理すれば費用は抑えられるものの、放置すると修理範囲が広がり、費用も高くなってしまう

ディーラー

ディーラーでの車の修理代は最も高くなる傾向があります。これは、ディーラーが自動車修理工場に板金を外注していることが多く、その際に中間マージンが上乗せされるためです。また、ディーラーはメーカーの純正部品を使用するため、他の業者に比べて修理代が高くなることが多いです。

しかし、修理代が高い分、ディーラーは修理の品質が高く、保証なども充実しているため、安心して車の修理を依頼できるのが特徴です。

板金塗装業者

板金塗装業者は、車修理の専門的な設備と技術力を備えた専門業者です。ディーラーや大手ショップと比べると修理代が安価な傾向にあります。

業者選びのポイントは以下のとおりです。

• 地元の信頼できる店を選ぶ
• 修理実績や評判を確認する
• 修理費用を複数見積り比較する
• 修理保証期間の長さを確認する

板金塗装業者は個人店や中小規模の店舗が多いため、修理の質にばらつきがあります。信頼できる業者を見つけることがカギとなります。

修理費用は10万円以下の軽微な修理であれば安価な業者もありますが、大がかりな修理では高額になる傾向があります。費用対効果を見極めることが重要です。

ガソリンスタンド・カー用品店

ガソリンスタンドやカー用品店でも、簡単なキズ修理を受け付けているところがあります。費用は業者によって異なりますが、ディーラーや板金塗装専門店に比べて安価な傾向にあります。ガソリンスタンドでの給油や洗車時、カー用品店での買い物時に修理の相談ができるという利便性の高さが特徴です。

ただし、これらの店舗は本格的な板金塗装修理を専門とする業者ではありません。サービス内容は主に、軽いこすりキズのリペアや小さなキズの手直しなど、比較的軽微なキズ修理に限られます。大きな損傷や本格的な修理が必要な場合は、専門の板金塗装業者への依頼をおすすめします。

複数見積り

修理代を節約するためには、複数の修理業者から見積りを取ることが重要です。ディーラーと板金塗装店などでは、同じ修理内容でも見積り金額が異なる場合があります。

見積り金額に大きな差があれば、その理由を修理業者に確認するようにしましょう。修理の質が同等であれば、安価な業者を選ぶのがお得です。複数の見積りを比較検討することで、修理代を大幅に節約できる可能性があります。

保証期間内ならディーラー

車の保証期間中は、ディーラーでの修理が賢明な選択肢です。ディーラーに依頼すれば、以下のようなメリットがあります。

• 純正部品を使用した修理が可能
• メーカー指定の修理方法で修理が可能
• メーカー保証の対象であれば無償で修理に対応
• 整備記録の確実な管理

一方で、ディーラーの修理代は比較的高額になる傾向にあります。保証期間内だからといって、無条件にディーラーを選ぶのではなく、板金塗装店など他の業者の見積りも参考にすることをおすすめします。

自動車保険の活用

車両保険に加入していれば、車のキズ修理費用の一部または全額が補償される可能性があります。ただし、自己負担額（免責金額）がある点や、保険金額を超える修理費が発生する場合があります。また、保険を利用すると翌年の保険料が値上がりする可能性も考えられます。

そのため、修理費用と保険料の値上がり分を比較し、保険適用がメリットになるかどうかを確認する必要があります。状況に応じて上手に保険を活用するか、別の対処法を検討することが賢明です。